紙器に使う木型について簡単にご紹介します
木型とは、紙や化成品を打ち抜くための抜型の事で、
硬質の刃物(スジ入れ刃・ミシン刃なども含む)を木枠にはめ込んだものです。
数万〜数十万回以上の使用に耐えるため、かなり丈夫にできています。
通常、紙器用で使用されるのは、木材ベースの木型ですが、
より精度の高い、樹脂ベース(高コスト)の型も存在します。
抜型自体には、さらに多くの種類が存在します。ロータリー式のものも
あれば、シール用の腐食型(ピナクルダイ)、NCフライスや
スチールダイ等、打ち抜く製品によって千差万別です。

ただし、紙器の加工コストやロット、納期を考えますと、
木材ベースの抜き型がベストといえるでしょう。

木型に使用する刃物は、通常刃、硬質刃、摩擦の起こりにくい鏡面刃、
スジ入れ用の罫刃、ミシン刃、マイクロミシン刃、リード罫刃、
丸刃、皿丸刃、厚い紙を抜くための二段刃・三段刃、
段ボールでよく使われる波形刃など、多種多様です。

また紙器に折り曲げやスジ入れが必要な場合、雌型の役割を果たす、
「面版」が必要になってきます。ロットが多い商品の場合などには
樹脂や真鍮製の面版(高コスト)を使われる
加工メーカーさんもいらっしゃいますが、
尾崎紙工ではこれをすべて職人が、板紙を使って手作りしています。
コストを下げる目的もありますが、職人の勘と経験こそが
よい商品を生み出すと信じているからです。
これからも「紙器の匠で有り続けたい」と、尾崎紙工は考えます。